第14章 明日
「……わざわざあんなことしなくても、僕だけ引っ張っていけば良かったんじゃ……」
「んーまぁ。でもオマエ、アイツ嫌いだろ」
「なんで……」
「なんとなく。あっ、違った⁉」
「違くないけど」
「嫌いな奴にいつまでも家の前いてほしくねーだろ」
「立話はいいから、どっか行こう。あいつが戻ってくる前にさ」
虎杖の観察眼ってどうなってんだろう。
たった一瞬でわかってしまうのもすごいけど、コイツのすごいところって初対面の奴でもすぐに仲良くなれるところなんだよな。
ギャルみたい。
3人で肩を並べて歩きながらやってきた場所は河川敷。
夕日に照らされた川はきらきらと光って綺麗だ。
少し地震のような揺れがあったけど、気にすることなく私たちは自己紹介を始めた。
「俺、虎杖悠仁。こっちは夏油。口は悪いけど、すげえいい奴だよ」
「……恥ずかしい紹介やめてくんない?私そこまでいい奴じゃねえわ」
「ほら、すぐに照れんの。かわいくない?」
「え、あ、うん……」
「困ってんじゃねえかよ」
石段に腰を掛ける吉野と目が合えば、すぐにそらされた。
うーん、なんだろうこの絡みづらい雰囲気。
とりあえず、今の現状を伊地知さんに連絡しなくちゃ。