第14章 明日
私は調べて欲しい事をリストアップし、伊地知君に電話を掛ける。
なるべく早くに調べ上げると言って、電話は切られた。
伊地知君の事だから1時間以内には来るでしょう。
しばらくすれば伊地知君が資料を持ってやってきた。
思ったより早かったのは、彼が優秀だからだろう。
「ここ最近の失踪者、変死者、"窓"による残穢の報告をまとめました」
ホワイトボードに周辺の地図を貼る伊地知君。
その地図にはわかりやすく黒い丸や矢印などが書き込まれていた。
「これである程度は犯人のアジトが絞れるってわけか」
「おっし!!乗り込むか!!」
「脳筋野郎。絞れただけだわ。……そうだよな?」
虎杖君に悪態をつく夏油さんは、私を横目に見ながらそう言った。
頭の回転も速い。
五条さんから頭が良いとは聞いていたが、理知的で思慮深く、観察眼もある。
なぜ準一級にとどまっているのか不思議だ。
………。
なるほど、なぜ五条さんが彼女を私に預けたのか理解した。
彼女を一級術師に推薦させるために私を利用したのか。
…………そういうところですよ、五条さん。
私はあなたのそう言うところが、苦手なんです。
自分の気持ちを落ち着かせ、私は眼鏡のブリッジをあげた。