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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第14章 明日








夏油さんにスマホで撮った写真を見せ、今置かれている状況を説明すると、彼女は深く眉間に皺を寄せた。
そしてソファに座る虎杖君に向き直り、優しい声で話しかける。

「虎杖」
「ん?」
「お前が殺したんじゃないからな」
「それ家入さんにも言われた」
「ならいい」

口は悪いが、彼女は他人の痛みを感じ他人の事を考えることのできる人なんだな。
夏油さんの言葉に虎杖君は唇を噛みしめ、拳を強く握りしめた。

「どっちもさ、俺にとっては同じ重さの他人の死だ。それでもこれは……趣味が悪すぎだろ」

瞳孔が開き、こめかみに青筋が浮く虎杖君。
この子もまた他人のために本気で怒れるのだな。

「同感。絶対に祓ってやる」

その場にいなかった彼女でさえも、あの写真に嫌悪感を抱いたらしく虎杖君の意見に頷いた。
それだけでも十分評価に値するほどの子達だ。

「あの残穢自体ブラフで、私達は誘い込まれたのでしょう。相当なヤリ手です。これは、そこそこでは済みそうにない」

座っていたソファからゆっくりと腰を上げ、私は未熟な呪術師二人に目を向ける。

「気張っていきましょう」
「応!!」
「わかった」

力強く頷く彼らに、私は小さく笑みを零した。
昔を思い出す。
こうして彼らを見ていると。
私の唯一の親友のことを。
もう戻らない日々の事を。
だからこそ、危険な目に遭わせたくないとも思ってしまう。
私と同じ思いをしてほしくない。
そう、思うのは私が大人で彼らが子供だからだろうか。
それよりもっと深い何かがあるからなのだろうか。






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