第2章 恥辱
でも、それを受け入れてしまえば。
認めてしまえば。
許してしまえば。
私は私の信じた未来を、望んだ結末を。
自分の手で壊してしまう事になる。
そんな悲し事を、苦しい事を、できるほど、私は大人じゃない。
中途半端な人間だ。
どっちつかずで、他人を恨むことでしか私は私を保てない。
だから私は五条悟を許せない。
許しちゃいけない。
五条悟を殺して私も死ぬ。
それしか私が生きる方法はないんだ。
それを五条悟はわかっている。
わかっているから「生き甲斐にしろ」と言ったんだ。
「……ズルい。大人って……ズルい、卑怯だ」
「うん。そうだね。自分勝手な人間で、ごめんね」
くしゃくしゃに顔を歪めて、私は身体を丸めて泣いた。
そんな私の背中をさすってくれる五条悟の優しさが、痛くて苦しくて、余計に涙が溢れる。
五条悟を殺す。
それは本当に、正しい事なのか。
間違っているのだろうか。
間違って、いるんだろうな。
でも、これしか私には生きる術が見つからないから。
「五条悟」
「なに?」
「私はお前を絶対に許さない。絶対殺す」
「うん。早く殺してみせてよ」
私は、きっと五条悟を殺す。