第26章 事変
真人の動きを止め、足元にペンタゴンを作り「封鎖」で閉じ込める。
閉じ込めた空間は私の呪力量によって空気が薄くなる。
呪力が上がれば上がるほど、その中の空気は真空となっていく。
今の私には真空にできるほどの呪力はないが、直前でそれを解けば虎杖の攻撃が当たる。
「今だ!!」
パリン……と音を立てて崩れると同時に虎杖が拳を振り上げるが、そう簡単に攻撃が当たるわけもなく。
寸前で取り逃がしてしまった。
「クソ……悪い」
「いや、のおかげで戦いやすい」
取り逃がしたとともに姿も見失ってしまった。
額から零れる汗を手の甲で拭いながら、真人を追いかける。
改札を抜け、角を曲がればそこには学生らしき男が2人私達の姿を見て心配の言葉を投げかけてくれた。
優しい奴等だな。
真人の姿はない。
だが……。
微力ながら感じる。
真人の呪力。
「おい、オマエ……」
学生の一人に声を掛けようと口を開いた時、虎杖は何の疑いもなくそいつらに近づいた。
「ゴメン。今渋谷に安全な所はないから、できるだけ―――」
「バカ!!虎杖離れろ!!」
「え?」