第26章 事変
そうだ。
七海は怒りに身をまかせ自爆するようなことはしない。
証明しなくてはいけない。
【後は頼みます】
私達は託された。
その託した思いに応えなくちゃいけない。
だって、私達は"呪術師"だから。
考えろ。
今までの戦いで見てきた。
虎杖に真人の術式は効かない。
それはアイツも分かっているはずだ。
的を大きくするのは強度が落ちる。
となると、強度が落ちない範囲での変形になるはずだ。
虎杖の身体能力を考えると呪力の流れから先読みをすることは可能。
問題は私だ。
真人の術式は当たり前に効く。
呪力の流れで真人の変形を先読みする事はできても避けることは難しいだろう。
だが、私の術式も真人に効くことはわかっている。
といっても、有効なのは領域展開"永久錠"のみ。
それ以外の術式は真人の魂の形までは効かない。
それをわかっていながら私が領域展開できないのは、領域を広げるまでの呪力がないからだ。
何でこんな時に……。
いや、何を迷う必要がある。
ここで迷って最悪な結果になるよりだったらましだろう。
微力な呪力を使い領域を広げようとしたら、虎杖がそれを制止した。
真人から視線を外していないのに、虎杖は私の取る行動を理解していたらしい。
わかったよ、これは使わない。
オマエが悲しむ姿なんて見たくないから。