第26章 事変
たくさん人が傷ついて。
たくさん血を流して。
たくさん人が死んだ。
その原因は俺だ。
俺が全部悪いんだ。
このまま死んでいしまいたい。
それが償いだと言うならすぐにも俺は……。
地面に爪を立てて引っ掻けばピリッとした痛みが走って爪が割れ皮膚が破け小さな血の海が出来上がった。
だからなんだ。
「死ねよ!!死ね!!今すぐ!!死ね!!」
「虎杖!!!」
その時、肩を思い切り掴まれた。
鼻息を荒くしたが、俺をまっすぐに見つめている。
潤んだ瞳に映るは今にも泣きそうな酷い顔をしていた。
なんでオマエがそんな顔するの。
優しくに抱きしめられた。
感じる体温の温かさに自分が生きていること、が生きていることを実感して。
―――ああ、このままじゃ駄目だ。
俺がいるから、人が死ぬ。
大勢の人を助けたい。
俺がいるせいで人が死ぬなら、それより多くの人を助ける。
俺が助けないと。
俺のせいでみんなが傷ついたなら。
俺が、俺が、もっといっぱい助けて。
ごめん。
ごめんなさい。
俺のせいで。
みんなが。
なんで生きてんだって思うよ。
なんで生きてんのかわかんねえから。
その答えを見つけるために俺は。
「行かなきゃ」
の身体を押し返し、俺は立ち上がる。
ここでずっと絶望していても何もかわらない。
俺の信じる信念を通すには行かなくちゃ。
助けなくちゃ。
「戦わなきゃ」
このままじゃ俺は。
ただの人殺しだ。