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攫ってほしいと頼んでも ♔setters♔ ‐HQ‐

第2章  お転婆アリスを追いかけた迷いネコ




合宿は着実と進んでいき
いよいよ音駒との練習試合の日

皆になんとなく緊張が漂ってるのは気のせいかな


『音駒どんな人達なんでしょう…』

「さぁ、私にもわからないけど試合楽しみだね」

『はい!』

清水先輩と一緒に今日借りる球技場に入る
…あれが音駒の人??
くすみのない赤に英語のロゴ
最近どこかで見たジャージ…

『あ、今の人清水先輩のこと見てた!流石です!』

「流石? くるみちゃんの事も見てたと思うけど」

『??そうでした…?』

「うん、 くるみちゃんすごく可愛いから」

ボフッ!!
綺麗な人に可愛いって言われるなんて
この上なく光栄だ…!


『あれ…研磨?』

「え?けんま?」

『あ、違くて!知り合いに似てて…』

つい声出しちゃった
日向と話してるあの人研磨に似てる
…似てる、というか研磨だよね

自然と研磨の方へ足が進んでいく
なんでここに…??
というか音駒だった…

『ボヘェ!!』

え、壁?!
いきなり現れた障壁に正面から激突する
いてて…鼻を押さえてると頭上から声が降ってくる

「ボヘェって…」

壁だと思ってたのは音駒の人で
月島くんと同じくらい長身!
急に笑い出したその人を見上げてると、視線に気付いたのか少し屈んでくれる


「あーごめんね
ぶつかったとこ痛くない?」

『あ、はい、大丈夫です
それより研磨…』

「んあ、研磨ァ?
アンタも研磨の知り合いなの?」

怖くないけどなんか威圧感ある人
コクリコクリと何回も頷く

「ふーん、あの研磨にねぇ、しかも女のコ」

研磨とは違うタイプの猫みたいな人…
じぃっと絡みつく、獲物を見定めているような
そんな失礼なこと思ってたからだろうか

上半身をおって、顔だけ私の方へと接近してくる。何かを探るというか見極めてるみたいな視線に思わず身じろぎそうになる


『…あ、あのっ』

「研磨とはどんな関係?」


どんな関係って、それは友達に決まって___



『……者』

「ん?何てい…」


『勇者と聖職者!』

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