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攫ってほしいと頼んでも ♔setters♔ ‐HQ‐

第2章  お転婆アリスを追いかけた迷いネコ




お腹すいたなぁ…
でも弁当を食べるにはこの王様のお叱りを受けてからじゃないとダメだなんて…

かれこれ20分くらい体育館の床で正座してる
毎日モップ掛けしてるだけあって綺麗だなぁ…

『…ったぁ!!』

「おい何考えてんだよ、もう一度言うぞ」

『言わなくていい!!聞いてたからっ』

「聞いてなかったから言うんだろうが!」

ヒェ…影山厳しー…
頭チョップされたところを擦って痛みを緩和させる
研磨と別れて帰ってきたら早速影山が待ち構えていて長々と説教。仁王立ちして腕を組んでる影山を見たときから嫌な予感はしてたけども

『…せっかく弁当届けてやったのによぉ』

「それとこれとは話が別だボケェ!!」

『な、なんで影山がそんな怒るの!』

「来るの遅い、電話に出ない、というか切りやがって
挙句の果て遅かった理由が何だったか?」

『………』

「迷子とか、お前はまっすぐ学校に来ることも出来ねぇのかボケェ!」

足が痺れそぉぉ…
こちらを愉快そうに見ている日向を指差す

『ひ、日向だって道に迷ったんでしょ!
ほぼ迷子じゃん!』

「ちょ!俺は迷子じゃないし、巻き込まれるのは勘弁だぞ!」


影山は日向を横目でチラリと見て溜息を吐きつつ言う

「じゃあ日向と同じレベルって事でいいんだな?」

『それは…』

「お前らサイテーだな」


「…それにな」

影山は腕組みを解いて、私が正座してる真ん前までやってきて同じ目線までしゃがむ


「日向だったらこんなに心配しない
お前に何かあったら嫌だからな」



『…ゃ…なっ』

「?なんだ」


やばい…なんかヤバいかも
心臓の音煩いし内側から何かざわめいていて
すごく恥ずかしくて、もう訳わからない!

頭ん中ぐっちゃぐちゃだよ


「お前…顔真っ赤だぞ」

『!!』

「まさか…」

『か、ひ、わ、私だって叱られない方が全然いいんだけどね!!』

「まだ言うのかよ」

「お前らさそこまでにしてそろそろ昼食食べるべー」

す、菅原先輩!!!!
私は影山から素早く離れて弁当を取りに行く
…さっきのは気のせいだよ、ね

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