合同リレー作品集【鬼滅・呪術・ヒロアカ・WB 他】
第5章 お題小説 花モチーフの歌 + α
「……花は根付いている場所から離れられなくて不便だろう。」
殊現様はそう言って握りしめていた拳を開きました。
すると殊現様の手のひらにあった花弁は、風にのって綺麗に舞い上がっていきました
「こうすれば花はどこにでもいける。」
空に舞っている花弁を眺めながら、殊現様は満足そうに微笑んでおいででした。
「……そうですね、とても自由に舞っていますね。」
私はしばらく空を見上げて、横にいる殊現様に体を向けました。
「…ですが殊現様、花は動けるんですよ。」
そう言った私に、殊現様は不思議そうに首を傾げるので、私は部屋からハサミを持ってきて、花壇にかがみました。
選んだのは露草。
小さな青い花の茎をまとめて何本か切ると、一緒に持ってきた水の入った器に露草を並べました。
「ほら、こうしたら花は花弁をなくすことなく違う場所に行けたでしょう?」
殊現様は私の言葉で、器の中の露草を眺めていました。
その後に、自分が花弁を取った花壇を見て、表情を少し曇らせていました。
「今度から花が不自由だと感じたら、茎から切って私の部屋に挿して下さい。」