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【ハイキュー】幼馴染を応援しています

第11章 新入りさん入ります





あれからさらに数日後。

紆余曲折ありながらも仁花ちゃんの入部が決定し、残す課題は合同合宿前の期末テストとなった週の土曜日。

「蛍いる!!?」
「は?」

あたしはすぐ隣の蛍の部屋に駆けこんでいた。

「ねぇ!何ここ!意味わかんない!!」
「……お邪魔しますもなしに人んち入ってきて第一声がそれ?」

期末テスト、ほぼ丸暗記のあたしにも弱点があった。

「おばさんにはお邪魔しますって言ったよ!いいじゃん、教えて!!」
「…不審者対策で鍵でもつけようかな」
「幼馴染を不審者呼ばわりしない!」
「…あんなに余裕そうだったくせに今更泣きつくの?」
「教えてくれるまで帰らない!!」

遠慮なくズカズカと部屋へ入り込むあたしに蛍は小さくため息を吐く。

「はぁ…。どれ」
「これ!ここの問題、何であの公式が入るの?」
「…ちゃんと問題文読みなよ」

部屋のローテーブルに問題集を置き座り込むと、呆れ果てた蛍の声が上から降ってくる。
何度読んでも文章が頭の中でごちゃごちゃになって覚えているはずの公式を入れることができない。

「記憶力の無駄使いだよね、ほんと」
「……返す言葉もございません」

いつもなら言い返しているところだが、今日は教えてもらうために押しかけたのだ。
反論して追い出されては意味がない。

蛍は勉強机からあたしの隣に座り直すと、手からシャーペンをひょいと奪い取る。
その指先が少しだけ触れて、その冷たさに驚いた。

「冷たっ」
「…鈴が子供体温なだけでショ」
「蛍が冷え性なんだよ多分」

ほんのちょっぴり対抗するものの、蛍はまったく気にしていない様子であたしの問題集に印をつけていく。

「・・・この文言がでてきたらほとんどこの公式使う、そうやって覚えたら?理屈詰めても納得しなさそうだし」
「ぐぬぬ…」

近い。
淡々と説明する蛍の引く声が、いつもより鼓膜に響く。
学校の女子たちが「クールで格好いいよね」なんて噂しているのを耳にするたび、(性悪の部分を知らないんだな)なんて鼻で笑っていたけど———

「…聞いてる?」

ぼーっと蛍の顔を観察していると、返事しないあたしが気になったのか、ふいに視線が合う。




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