第11章 Vivit Color@忍足侑士 ❦
舌を伝って喉元に流れてくる精液に、ん、と掴んだ腕を離す。
「紫雨」
口いっぱいに溜まった精液が溢れそうになって、唇をモゴモゴさせながら、名前を呼んだ彼を見上げる。
「む、んっ」
「はっ、エロいな」
むに、と唇を捲って口に押し込まれた彼の親指。
歯列をなぞられ、隙間から漏れた精液が口の端から頬、首へと流れ出た。
「ゆうひ、はん」
「そのまま指、舐めてみ」
言われた通り、指に舌を這わせると、溢れ出る精液は唾液と混ざって、露わになった乳房にゆっくりと垂れ落ちていく。
口内の指が、粘膜にまとわりつく体液を絡め取るように掻き集めると、肩を掴まれ、体を反転させられた。
「壁、手ぇつき」
「こう、ですか?」
降参、というように両手を壁につけると、位置がズレて少し気持ち悪かったショーツを太腿まで引き下ろされる。
背後から太腿を撫でた手が片脚を開かせると、くちゅ、と聞こえて濡れているのがわかる。
「んっ」
内腿に触れた熱に、手をキュ、と握る。
「っあ」
「くっ!あぁ」
下から押し広げる質量に、下唇を噛んだ。
いつもよりも性急に進められ、身体に力が入る。
「紫雨」
す、と頬に触れた彼の手に、僅かに背後を振り返る。
「愛しとる?」
「え、」
「俺ん事、愛しとるよね?」
答えて、と言う声が僅かに震えている気がして、壁についていた手に手を重ねる。
「もちろんです。ん、愛してますよ。侑士さん」
「嘘ちゃう?」
「本当です」
手を握り、口づける。
「ん、何が、あったんですか?」
何度も、手の甲や指先にキスをする。
「紫雨、今日、誰と会うた?」
ギュ、と指を絡め、痛いほどに手を掴まれた。
「今日、は...誰とも」
「駅ん東口側のスーパーの向かい。ドラッグストアの前」
早口に言われ、えっと、と考える。
「あ!」
確かにそこにいた。
昼過ぎに買い物に行った。
「ん、洗剤と...調味料を、買いにっ!?ああっ」
ズン、と深く突かれ、ビクンッ!と身体が跳ねる。
「俺は、『誰と会うたんや?』聞いたんやで」
「アッアッアッ、」
「誰や?」
容赦無く突き上げてくる侑士の手に、待って、と縋り付く。
「はよ答ぇ」
「アッ、違っ!あのひっとはっ!違くてぇ!」
「何が違う言うんや」
違う、と頭を振る紫雨の頬に涙が伝う。