第22章 1 John 1:9
なんで、しあわせになってるの
私達を殺しておいて
行こうよ
ここは冷たい
早く一緒に
「髪、切ったんだな」
西島さんが、ベッドに寝ている俺の頭を撫でた。
「ああ…智に切ってもらいました」
「智が?」
「自分で切ってるから、俺のもやってくれました」
「へえ…あいつ、器用だとは思ってたけど髪の毛まで自分でやってたのか…」
西島さんは知らなかったみたい。
智は西島さんの前じゃ髪の毛切ったことなかったのかな。
一緒に暮らしてたって聞いてるけど、その間どうしてたんだろ。
俺みたいにモジャモジャの頭にしてたのかな…
「あ、だから智の髪型はどっかイビツだったんだな」
「ふふ…」
思わず笑うと、西島さんはベッドサイドに置いてある椅子に座った。
「短いのも似合ってるじゃないか」
「そうですか…?」
「いい気分転換になったんじゃないか?」
それは…どうだろう。
相変わらず水底にいるような感覚は抜けない。
今でも部屋の隅にはあの人達が立っていて、こちらを伺っているような気がしている。
幻覚だってわかってる。
わかってるけど、どうにもできない。
きっと俺はこうやって……
生きてる限り自分を責め苛んでいくんだ。
誰にも許されない罪を背負って。
どこまでも背負って