第22章 1 John 1:9
「おーい!智、こっち来て支えてくれ」
そのきらきら光る外から、知らない男の人の声が聞こえてきた。
誰だろ…
このまえから知らない人ばかり夢に出てくる。
潤はどうして夢にでてこないんだろう。
一番俺の近くにいてくれる人なのに。
体をなんとか起こしてベッドから降りてみた。
熱でふわふわしてるけど窓くらいまでなら歩けそうだった。
そう言えば点滴してもらう夢を見たな。
だから元気になったのかな。
だとしたら論文書けるなあ…
夢のなかで点滴打ったら元気になるって。
…なんて…冗談だけどさ…
もう医者に戻るつもりもないのに。
窓に近づいてそっとレースカーテンを開けた。
きらきら光る世界は、光に溢れて眩しくて。
眩しすぎて、一瞬くらっとした。
しばらく目を閉じると慣れてきて、目を開けるとやっぱりきらきらした世界があった。
「わかったからそんなでかい声だすなジジイ!」
智の声が聞こえてきた。
不思議な夢だなあ…
ずっと、智の出てくる夢を見てる。
それも一緒に居るのが今の俺という設定で、よりによってこんなときに智が俺の前に現れる夢を見てるなんて。
なんてご都合主義なんだ。俺の脳。
わかってる。
この夢は脳が見せる幻想だって。