第22章 1 John 1:9
次に見た夢は、智の心配そうな顔から始まった。
「さとし…?」
「翔…よかった…」
真っ暗な部屋の中、ベッドの横の床に座り込んでぎゅっと俺の手を握っている。
「どうしたの?」
なんでそんな悲しそうな顔をしてるの?
「おまえが急に気を失うから…」
握った手を、智は額に押し当てた。
触れた智の額は少し汗ばんでた。
冬なのに…どうして?
「どこか苦しいとかないか?」
顔も上げずに、智は聞いてきた。
「ううん…だいじょうぶ…」
そう答えると、ため息を付いた。
「どうしたの…?ごめん…俺、なんかした?」
「いいや…違う…」
そっと、頭を撫でるとやっと顔を上げてくれる。
少し目が赤かった。
もしかして、泣いてたのかな…?
「飯、食えるか?」
「……パン粥なら」
「そうか。じゃあリビング行こうか」
智は俺のことを毛布ごと抱き上げると、リビングまで連れて行ってくれた。
カウンターテーブルのところに置いてある椅子に俺を座らせると、毛布で俺のこと包んでくれた。
「ちょっと、待ってろよな」
「うん」
元気がないのが、心配だった。
夢なのに、智があんな顔してるのは嫌だな…
笑ってて欲しい。
俺がいないところでも。
それって…エゴなのかな。
人のこと、そんな風に勝手に思うなんて…
やっぱり傲慢なのかもしれない。
だから能村さんたちをあんな目に遭わせてしまったんだ。