第21章 Psalm 121:1-3
西島の手を引き離した。
「違う」
「…は?」
「俺は翔にとことん付き合う。そう決めた」
「おまえ俺の話聞いてんのか!?」
俺に手を伸ばしてきた西島の動きを、手首を握って止めた。
「あいつが立ち直るためなら、なんだってする」
「じゃあ治療のために仕事から足を洗えって言ったら?」
随分らしくないことを言う。
もしかしたら西島は自分と重ねて、会ったばかりの翔に肩入れしてるのかもしれない。
「その必要はねえだろ。しばらく休む」
そう、あくまでしばらくの間だ。
翔が立ち直るまで。
それまでの間──
「おまえは相葉さんのことを甘く見てる!」
「見てねえよ」
「見てるだろうが!別の意味で櫻井翔の命が危なくなるんだぞ!?」
「させねえよ。させるわけねえだろ。今までだってさせなかったんだ」
言い切ると、西島は驚いたような顔をして黙ってしまった。
「おまえが…?相葉さんを制してたってのかよ」
「手を出したら殺すって伝えてある。それに雅紀が頭の上がらないロートルにも手を貸して貰ってる」
そう言うと、今度は呆れたような顔をした。
「おまえ…」
「なんだよ」
「案外、抜け目ないのな」
「なんとでも言えよ」