• テキストサイズ

Maria ~Requiem【気象系BL】

第21章 Psalm 121:1-3


それを聞いて安心したのか、翔はすぐに目を閉じた。
そのまま眠りに落ちるまではいくらも時間がかからなかった。

「翔…」

しばらくそのまま寝顔を見つめていたが、泣けてしょうがなかった。

「バカ…こんなになるまで…」

一体、なにがあったっていうんだ。
こんなになるまで痩せ細るほどのことが……

手を握ったまま寝顔を眺めた。

だけど、なにもわからなかった。

なにも。



「…ここは?」

リビングに入るなり、不躾に室内を眺め回しながら西島は聞いてきた。

「隠れ家」
「にしては、豪勢すぎるだろうが」
「…ほんとだよ…雅紀が持ってる物件なんだ」

信じたのか信じなかったのかはわからないが、西島はカウンターに手をつくと椅子に腰掛けた。

「で?患者はどこなんだよ」
「ああ…」
「言っておくが、俺は精神科以外は随分昔に初期研修しか受けてないんだからな?」
「わかってる…」
「いいのか?」
「でも、アンタしか思い浮かばなかった」
「……」

西島はぐしゃっと髪をかきあげると、口をへの字に曲げた。

「いいならいいけど?まずは手洗わせろ」
「ああ」

洗面所で手を洗いながら、西島は鏡越しにこっちをジロジロと観察しているようだった。

/ 495ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp