第21章 Psalm 121:1-3
誰に連絡を取っていいかわからず途方に暮れた。
本当ならば松本潤の連絡先を調べて、状況を伝えるだけで事は済む。
だけど、あの整った顔がチラついてだめだった。
「医者…誰か、医者に見せないと…」
西島の顔が浮かんだ。
でもあいつはヤクザで組の幹部なんかやってる。
そんな男を翔に近づけるのはどうかと思った。
それにすぐ連絡が取れるかどうかもわからない。
スマホの画面を睨んでいたが、他にいい案も浮かばない。
雅紀に連絡して、懇意にしてる闇医者を紹介してもらってもいいが、それこそどんな奴が来るかわからない。
「くそっ…」
スマホをタップして西島に連絡した。
呼び出し音が鳴っている間が、やたらと長く感じた。
しかし留守電に変わってしまった。
ツイてない。
電話を切ろうとしたが、その瞬間スマホから声が聞こえた。
『もしもし?智?』
焦ってスマホを握り直して耳に当てた。
「に、西島!」
『なんだよ…でかい声だして』
「今、どこにいる?」
『港区だけど…』
「家に帰るとこか?」
『ああ。今日はもう何も無いから』
西島の呆れたような声を聞きながら、必死で頭を回転させた。
「頼みがある」