第19章 Epistle to the Galatians6:5-7
その間、三宅先生は席に座ってカルテに打ち込んでる。
多分検査のオーダーなんかも入力してるんだと思う。
いろいろと話しを聞いてる間、三宅先生は口を挟んでこなかった。
「──わかりました。これも痛みはない、と…」
「すいません。なんか自分でも自覚症状なさすぎて…」
「そんなこと、気にしないでください」
笑いかけると、能村さんも少し笑ってくれた。
「…三宅先生、俺からは以上です。他なにかありますか?」
「そうだねえ…」
聞ける部分は聞いたと思うんだが、三宅先生はカルテの画面を見ながらあれこれと考えているようだ。
「起き上がってもらって大丈夫ですか?」
「うん」
能村さんに起きてもらって、診察用の椅子に座ってもらった。
三宅先生はカルテの入力が一段落ついて、くるりと体を能村さんに向けた。
「能村さん、それね。足の中に腫瘍がある可能性が高いのね」
「腫瘍?」
さっと、能村さんの顔が青ざめた。
「待った待った。まだね、良性か悪性かわかんないんだから、深刻に考えちゃだめだよ?」
「…はい…」
「とりあえず生検しましょう。それから後日でいいからレントゲンと…造影CTとMRIも撮りましょうか」
能村さんはげんなりとした顔をした。
「私、時間が…」
「能村さん」
めって顔をして三宅先生が能村さんを見た。
「生検は今直ぐやります。結果は2週間後ね…それまでにMRIとCT撮るよう手配するから。造影剤のアレルギーないよね?」
「はい…」