第14章 1 Corinthians 13:4
「ふーん…ほーん…」
「面白がんなよっ!」
あまり潤には恋愛関係は見せたこともないから、やたら気恥ずかしかった。
いや…今までの男たちだったら、別に普通にしていられたかもしれない。
智だから…智だけが、俺をこんな風にさせるんだ
料理が来るまで、潤の見せてくれたデータを一緒に見ていく。
ところどころ顔がわかる画像がでてくるから、それが智かどうかのチェックをしていった。
「こんなとこかな」
「ああ。凄いな。こんなに画像集まるもんなんだ」
「まあな。大野智は犯人と決まったわけじゃないしね」
「…そうだよね」
残酷だなと思った。
マスコミには完全に犯人扱いされていたのに。
「…周囲の人は、大野智が犯人じゃないと言ってる人が多いみたいだよ。取材した新聞記者が事件の数年後の特集記事に書いてた。その記事の画像もここに入ってる」
恐怖で逃げてしまった智が二度と「大野智」に戻れなくなったのは報道のせいだったけど、周囲の人間はそう思っていなかったってことか…?
「まあ詳しくは、飯食ってから話そう」
「ああ」
すぐにコース料理の最初の前菜盛りあわせが来たから、食う体勢に入った。
「あ~。ここの料理久しぶり。翔と一緒じゃないと、なかなか入れないからな」
「そんなことないだろ」
「いやあるよ。ここは櫻井家が強い。翔も行ったことのある神楽坂の料亭だったら俺の家のほうが強い。わかる?この違い」
「馴染ってだけだろ…」