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Maria ~Requiem【気象系BL】

第14章 1 Corinthians 13:4




「うわ、なにその荷物」

会う早々、潤は俺の荷物に驚いている。

「医者になるための試練」
「試練…?」
「新学期から始まる個別のカリキュラムに使うんだと。1年通して使うからこの量」
「うわ…医学部、えっぐ…」
「なー…電子化しろっつーの……」

荷物をセダンの後部座席に積み込み、助手席に乗った。
シートに沈み込むと、腕から重い荷物がなくなった開放感に浸った。

「は~…車、便利」

潤はまた新しい車を買ったようで、今日はBMWだ。

「何いってんだよ…どうして今日は乗ってこなかったんだよ」
「カスタムに回してんだよ」
「代車ないの?」
「使わないと思って、頼まなかった」

そう言うと、潤は訳がわからんという顔をした。

春休みは智と家で過ごそうと思ってたから、代車が必要になるだなんて思わなかったんだよな。失敗した。

「それより、なんかわかったの?」
「ああ。なあ、これから飯でも食わね?」

うきうきとした潤は、まだ10時過ぎだというのに気の早いことを言う。

でも話が長くなりそうなのかな。
だったら今から個室を予約すればじっくり話が聞けるかもしれない。

「あんま遅くならないなら」
「じゃ、行きますか」
「赤坂の中華でよかったら、個室取るよ」
「あ、あそこか。頼める?」

潤を連れて行ったことのある、行きつけの中華の個室を予約した。
最初は断られたけど、父親の名前を出すとすんなりと予約することができた。


開店時間の11時過ぎに店に着くと、支配人が現れた。

「櫻井様、お待ちしておりました」

予約の時、多少無理をしてもらったと感じたから、まずは詫びておいた。

「急にすいません」

支配人は軽く会釈すると、部屋に案内してくれた。

二人だと伝えていたから、小さな個室に通された。
部屋の中央に丸テーブルが置いてある以外は観葉植物もなにもない、こざっぱりとした部屋だった。

「ただいま、おしぼりなどお持ちいたしますので…」

支配人が部屋を出ていくと、潤は嬉しそうに俺にUSBを渡してきた。

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