第14章 1 Corinthians 13:4
あと4年もこんな生活していけるんだろうか。
この先病院での実習も入ってきて、より人と…患者と関わっていかなければならなくなる。
元来飽きっぽい俺が、耐えていけるんだろうか。
そう思ったら胃酸が逆流しそうになるのに、なぜだか煙草が吸いたくなった。
授業で一緒になる奴らに嫌がられるから、高校の頃から吸っていた紙タバコはやめて電子タバコにしたけど、味気なくて。
幸い中毒ってとこまでは行っていなかったから、ついに煙草自体やめてしまった。
でもこんなとき…
無性にあの煙臭さが恋しくなる。
なんであんなものって思うんだけど。
体に悪いってわかってるんだけど。
あの煙を吸った瞬間、脳に感じる強烈な快感が忘れられない。
煙草ってセックスと似ているかもしれないって、ふと思った。
代わりにコーヒーでも飲もうと学内のコンビニへ足を向けようとしたその時、スマホが鳴った。
「…潤。今どこ?」
『おう。今、新宿。翔は終わったの?』
「ああ。けど、まだキャンパスに居る」
『じゃあどっかで待ち合わせる?』
「すまん、荷物が多くて動きたくない。付属病院のスタバは?」
『ああ。じゃあ車で来てるからどっか出る?』
「そうしてくれるか」
『じゃあ西門で』
「待ってる」
通話を切ると、スマホをジャケットのポケットに落とし込んで、荷物を持った。
「重…」
うで、ちぎれるかもしれない。