第14章 1 Corinthians 13:4
「晩ごはん、Uberでいい?」
「ええ…?俺、作るけど」
智が不思議そうに俺の顔を覗き込む。
「ううん…ちょっとでも離れたくない」
「え?」
「…こうやって…抱きしめてて欲しい」
ぎゅうっと抱きつくと、智は少しだけ笑った。
「なんだよ…急に甘えるんだな」
だって、これが現実だとしたら…
このしあわせがいつまで続くか、わからない
だから、いっぱい智を感じたい…
「だめ…?」
「だめじゃない…」
ぎゅっとまた抱きしめてくれる。
嬉しかった。
例えこの時間が有限だとわかっていても
嬉しかった。
ぎゅっとまた抱きしめかえした。
「じゃあ今日はずっとくっついてようぜ」
「ん……」
こんな日々が…本当はずっと続いて欲しい。
でも、それが望めないことはよくわかってる。
次の日、朝から大学に用事があってでかけた。
新学期に始まる新しいカリキュラムの教授から膨大な資料を受け取るのを忘れていたから嫌々でかけるしかなかった。
久しぶりにコトに及んだから、ケツと腰が痛いし足には力が入らない。
地下鉄に乗ってしまったことを後悔した。