第14章 1 Corinthians 13:4
目が覚めたら、部屋の中が夕日色に染まっていた。
ぐるりと見回すと自分の部屋なのに見たことない、別世界の部屋のように感じた。
まるで今が今じゃないみたい。
自分がどこか別の世界線に紛れ込んでしまった異分子のようにも思えた。
そのくらい、オレンジ色に染まった部屋は綺麗だった。
「智…?」
智はこの異世界に一緒に来てくれてるだろうか。
感じるぬくもりはあるけど、少し不安になった。
横を見ると、ソファの隣で眠り込んでる智の横顔が見えた。
「智も…綺麗…」
そのオレンジ色に染まる横顔に触れようと手を伸ばしたら、その手を掴まれ抱きしめられた。
「起きてたの?」
「今起きた」
ちゅっと額にキスをくれる。
俺の顔を見ると微笑んで、甘えるように頬をこすり合わせた。
こんな甘い智、知らない。
やっぱり異なる世界線に飛ばされてしまったんだろう。
「もっと…キス」
「ん」
ねだったのに、唇に軽く触れるだけのキスしかくれない。
もっと繋がっていたいのに。
もっとあなたと。
痩身に腕を回すと、ぎゅっと抱きしめた。
「痛い」
「嘘だ。俺の腕力そんなにないんだからね?」
「威張ってどうすんだよ…」
笑いながら智もぎゅうっと俺の身体を抱きしめ返す。
そんなことをしていたら、俺のお腹がぎゅうっと鳴った。