第26章 木兎光太郎 大人になった僕達は
もう決めたからと言って私の掌の中に合鍵を持たせて
綻ぶような笑顔で私をみる
こんな嬉しそうな顔をされたら断れないし
断る理由も見当たらなかった
そのあとはそのままリビングのソファで身体を重ねあって
随分と遅い朝ごはんを食べたあと
着替えているとインターホンが鳴る
『えっ?!日向くん?!侑さんに‥佐久早さんに‥月島くんまで?!』
インターホンの画面越しに大きなみんながムッとした顔で立っていた
木兎さんがもう準備してるって言っていたからてっきり引っ越し業者さんを呼んだのかと思っていたけど
「ヘイヘイヘーイ!みんなありがとー!!」
「お邪魔しますっ‥!花澄さんもこんばんはっ!」
『日向くんこんばんはっ!みなさん忙しいのにありがとうございます‥!』
「まさかこんなにすぐに花澄さんをとられるとはっ‥‥」
なぜか悔しそうな日向くんと
皆んなにぺこりと頭を下げると
いつのまにか隣にいた侑さんにギュッと抱きしめられる
「いやや‥俺は絶対に認めへん‥‥ぼっくんの彼女なんて嘘や‥悪い夢見とるんや‥」
「ツムツム!!ギュー禁止!!」
「まさかこんなにすぐに掻っ攫われるとは‥あの時強引にでも僕のモノにしておくべきでしたね‥」
『わっ?!月島くんもありがとう‥っ!』
「ツッキーもギュー禁止!!いつの間にっ?!てかそんなキャラじゃなかったよな?!」
「木兎さん、昔から花澄さんの事狙ってましたからね‥さすがです」
『わぁっ?!赤葦くん?!』
月島くんの後ろからひょっこりと現れた赤葦くんがメガネを掛け直す
「僕も狙ってたんですけどね‥まぁ隙を見て‥」
「あかーしまで!!花澄ちゃんの腰に手を回さないっ!!」
私と赤葦くんの間に捩じ込んでくるとみんなから隠すようにして私を腕の中に閉じ込めてしまう
「どけ木兎‥‥まだお前のものになった訳じゃないだろう‥」
「なったの!!俺の花澄ちゃんにっ!」
ワイワイと騒がしい声
まるで高校生の時のあの頃に戻ったようでなんだかとっても楽しかった
「そんな可愛い顔で他の男見るの禁止‥」