第26章 木兎光太郎 大人になった僕達は
日向side
がっくりと項垂れるとポンポンと強く肩を叩かれる
「それに‥ライバルは1人だけやないみたいやで?」
バっと顔を上げて花澄さんの姿を目で追うと
木兎さんに話しかけられていた
「烏野の花澄ちゃんじゃん!!俺ずっと会いたかったからめちゃくちゃテンション上がってきたー!!」
『ふふっ‥お久しぶりです!木兎さんは相変わらずお元気ですね!活躍テレビでみてましたよ』
「マジー?!あんがとーっ!てかやっぱめちゃくちゃ可愛いっ‥」
そう言うと大きく手を広げて花澄さんをすっぽりと胸の中に収めてしまった
「っ?!」
「ほらみてみ‥あれは絶対ぼっくんも好きなんやって‥」
「それは‥困りマス‥」
「まぁ俺も久々に本気で狙おかな〜」
そう言って花澄さんのもとにみんな集まっていってしまう
これじゃ高校生の時となにも変わらない
「今日の夜‥ご飯誘うしかないっ!」
そのまま俺もみんなの元へかけて行った
そして練習後
選手どころか色んなスタッフに囲まれた花澄さんを見つけて追いかけて行く
「あっ‥あのっ!!今日の夜一緒にご飯とかどうですか?!」
勢いに任せて大声で叫ぶと
くりっとした大きな瞳がさらに大きくなってから
ふにゃりと細められた
『日向君に誘ってもらえるなんて嬉しいな!ありがとう!でも今日は月島君と夜ご飯行く約束してて‥ごめんなさい!』
「つ‥月島っ?!なんでっ?!じゃあ明日は‥っ?!」
思わぬ人物の名前が出てつい取り乱してしまう
『明日は歓迎会してくれるみたいだから‥日向君もきてくれるなら一緒にご飯食べれるね!』
にっこりと笑うその笑顔は
昔と変わらずにめちゃくちゃ可愛かった
「い‥行きますっ!」
『わーい!ありがとう!じゃあまた明日ね!日向選手』
深く頭を下げてみんなに挨拶をして帰って行ってしまった
「ツッキーめ‥いつの間に‥」
気がつくと隣で悔しそうに項垂れる木兎さんがいた
ライバルは学生時代と変わらないか
もしかするともっと多いかもしれない
それでも
諦めたくはない