第11章 最終決戦の後…
結婚式から数ヶ月後――。
穏やかな日々を過ごしていた飛羽は、ある朝、実弥に話があると呼び止めた。
「実弥……」
「なんだァ?」
飛羽は少し緊張しながら、自分のお腹にそっと手を添える。
「……赤ちゃん、できたみたい」
「…………は?」
実弥が固まった。
「俺と、お前の……?」
「うん」
しばらく沈黙したあと――。
「……マジかァ」
実弥はゆっくり飛羽の肩を抱き寄せた。
「……嬉しい」
その声は、いつもの荒々しさとは違っていた。
「実弥……?」
「俺ァ、ちゃんと父親になれるか分かんねェけどよォ……」
飛羽を見つめ、優しく笑う。
「お前とこの子は、絶対俺が守る」
「……うん」
二人は静かに抱きしめ合った。
そして、その話を仲間たちに伝えた瞬間――。
「えええええ!? 赤ちゃん!?」
善逸が大絶叫。
「おめでとうございます!」
炭治郎は満面の笑顔。
「赤ちゃん!? 俺が遊び相手になってやる!」
伊之助が胸を張る。
「伊之助、まずは落ち着いて!」
アオイが慌てて止める。
「まあ! 可愛い赤ちゃんになりそう!」
蜜璃は大喜びし、伊黒も静かに祝福する。
しのぶは微笑みながら、
「実弥さんがどんなお父さんになるのか、楽しみですね」
「……うるせェ」
実弥は照れながらも、飛羽のお腹をそっと撫でる。
「……元気に生まれてこいよォ」
その手に飛羽の手が重なる。
二人の間に芽生えた、小さな命。
やがて鬼殺隊の仲間たちに囲まれながら、新しい家族の物語が始まろうとしていた――。