第11章 最終決戦の後…
――そして、結婚式当日。
「本日はお日柄もよく――」
神主が言葉を述べ始めた瞬間。
「炭治郎! 花が逆だよ!」
「えっ!? ごめん!」
「伊之助! 祭壇を壊すなァ!」
「俺様が直してやる!」
「それ直すんじゃなくて壊してる!!」
開始早々、会場は大混乱。
宇髄が派手な演出をしようとすれば、三人の妻たちに止められ、善逸は禰豆子の花嫁姿を見た瞬間、
「禰豆子ちゃあああん!! 可愛すぎるぅぅぅ!!」
と号泣。
「善逸君、落ち着いて!」
禰豆子が慌てて宥める。
一方、蜜璃は伊黒の衣装を見て目を輝かせ、
「伊黒さん、すっごく素敵!」
「……君も綺麗だ」
二人とも真っ赤。
炭治郎とカナヲも微笑み合い、アオイは伊之助の暴走を必死に止めている。
そんな中――。
「飛羽」
実弥が静かに手を差し出した。
「行くぞォ」
「うん!」
二人が並んで歩くと、仲間たちから一斉に拍手が起こる。
「実弥さん! 飛羽さん! おめでとうございます!」
「お幸せに!」
「派手に祝うぜ!!」
実弥は照れ臭そうに顔をしかめながらも、飛羽の手を強く握った。
「……こんだけ騒がしい結婚式になるとは思わなかったなァ」
「でも、楽しいでしょ?」
「……あァ」
そして最後は――。
「よし! 全員で記念写真を撮りましょう!」
しのぶの声で全員が並ぶ。
「伊之助、そこじゃない!」
「善逸、泣くな!」
「宇髄さん、派手すぎます!」
「義勇さん、もう少し笑ってください!」
「……努力する」
「実弥、もっとこっち!」
飛羽が実弥の腕を引く。
「……ったく」
そう言いながらも、実弥は彼女の肩を抱いた。
「はい、撮りますよ!」
――カシャッ!
大勢の仲間たちが笑顔で写った一枚。
そこには、騒がしくて、めちゃくちゃで――それでも最高に幸せな一日が刻まれていた。
「……いい写真だね」
飛羽が微笑む。
実弥も写真を見つめ、小さく笑った。
「……あァ。最高だァ」