第7章 刀鍛冶の里へ…
憎珀天の猛攻を、飛羽と蜜璃は必死に凌いでいた。
「飛羽ちゃん、右!」
「分かってる!」
雷が地面を裂き、木の龍が二人へ襲いかかる。
その時――。
「飛羽さん! 甘露寺さん!」
森の向こうから炭治郎の声が響いた。
「炭治郎!?」
「本体を見つけた!」
炭治郎は小さな鬼を追い、必死に走っていた。
「こいつが本体だ! 絶対に逃がさない!」
「炭治郎、お願い!」
飛羽が叫ぶ。
「こっちは任せて!」
炭治郎は頷き、最後の力を振り絞って本体へ迫る。
「逃げるなァァ!」
日輪刀が振り下ろされる。
――ザンッ!
半天狗の本体の首が斬り落とされた。
「やった……!」
だが、その直後。
「禰豆子!」
炭治郎が振り返る。
朝日が昇り始めていた。
「禰豆子、こっちへ!」
しかし禰豆子は動かない。
「禰豆子!!」
炭治郎が駆け寄ろうとする。
だが――。
「炭治郎……!」
飛羽が息を呑む。
朝日が禰豆子を包み込む。
「禰豆子!」
炭治郎の叫びが響く。
誰もが息を止めた。
ところが――。
禰豆子は、ゆっくりと顔を上げた。
「……良かったねぇ!」
「禰豆子……?」
太陽の光を浴びている。
それなのに――消えない。
「……良かった……良かったぁ…」
炭治郎の目から涙が溢れる。
飛羽も信じられない様子で見つめる。
「……禰豆子が……太陽を……」
その瞬間、長い戦いの終わりを告げるように、朝日が刀鍛冶の里を照らした。
だが――。
炭治郎たちはまだ知らない。
禰豆子が太陽を克服したことで、鬼舞辻無惨が彼女を狙い始めることを。