第7章 刀鍛冶の里へ…
刀鍛冶の里での戦いを終え、飛羽の刀もようやく仕上がった。
刀身には――**「悪鬼滅殺」**の文字。
「……うん。やっぱりこれがあると気が引き締まる」
刀を握りしめ、飛羽は屋敷へ戻った。
そこには実弥が待っていた。
「……遅ェぞォ」
「ただいま、実弥」
「怪我は?」
「大丈夫。ちょっとだけね」
実弥は飛和の身体を確認し、ため息を吐く。
その夜、二人きりの縁側。
飛羽は月を見上げながら口を開いた。
「……実弥。あたし、怖いんだ」
「何がだァ?」
「あたしがいることで、あたしの知らない未来が起きてる」
刀鍛冶の里でも、知っているはずの出来事が変わっていた。
「この先、何が起こるのか分からない。もし……あたしのせいで誰かが死んだらって思うと……」
実弥は黙って飛羽を見る。
「未来なんざ、誰にも分かんねェだろォ」
「……うん」
「だったら、起きてもいねェことまで一人で背負うんじゃねェ」
実弥は飛羽の肩を掴む。
「テメェが何を知ってようが関係ねェ。目の前で誰かが死にそうなら、助ける。それだけだァ」
「実弥……」
「一人で抱え込むな」
飛羽の目に涙が滲む。
「……ありがとう」
そして、意を決して実弥を見つめた。
「もう一つ、言いたいことがある」
「なんだァ?」
「あたし……実弥が好き」
実弥の目が見開かれる。
「カナエさんの代わりだからじゃない。実弥が実弥だから好きなの」
飛羽は震える声で続けた。
「……あたしと付き合ってください」
しばらく沈黙が流れる。
実弥は顔を背け、耳まで赤くした。
「……チッ。ほんっと、テメェは……」
そして飛羽を真っ直ぐ見つめる。
「……俺も、テメェが好きだァ」
「……!」
「だから、もう勝手に一人で悩むんじゃねェ」
実弥は照れくさそうに飛羽の頭へ手を置いた。
「これからは……俺にも背負わせろォ」
飛羽は涙を拭いながら笑った。
月明かりの下、二人の距離が静かに縮まった。