第7章 刀鍛冶の里へ…
森の中を駆ける飛羽。
「……こっちじゃない!?」
道に迷いながらも、襲いかかってくる鬼を次々と斬り伏せていく。
「もう、どっちに行けばいいのよ!」
その時――。
木々の向こうから、激しい戦闘音が響いた。
「……あっち!」
飛羽が森を抜けると、そこには――。
「蜜璃!」
甘露寺蜜璃が、巨大な異形の鬼と対峙していた。
「飛羽ちゃん!?」
「加勢する!」
飛羽はすぐさま蜜璃の隣へ駆け寄る。
目の前にいるのは、半天狗から分裂した鬼――憎珀天。
その姿を見た飛羽は、以前の戦いを思い出す。
「……待って、蜜璃」
「え?」
飛羽は憎珀天を睨む。
「こいつ……本体じゃない」
「本体じゃない?」
「うん。半天狗の本体は、もっと小さくて弱い姿のはず」
飛羽は刀を構える。
「こいつを倒しても、終わらない可能性が高い」
蜜璃も表情を引き締める。
「じゃあ……本体を探さないと!」
「そういうこと!」
憎珀天が怒気を滲ませる。
「我らを愚弄するか……!」
雷が轟き、木の龍が二人へ襲いかかる。
「来るよ、蜜璃!」
「うん!」
飛羽は横へ跳び、迫る龍を斬り払う。
「酒の呼吸――!」
蜜璃も負けじと刀を振るう。
二人の柱が、憎珀天の猛攻を紙一重でかわしていく。
「飛羽ちゃん!」
「何?」
「本体を見つけるまで、私がこいつを抑える!」
「分かった!」
飛羽は周囲へ視線を走らせる。
「だったら、あたしが本体を探す!」
「お願い!」
飛羽は森の奥へ駆け出した。
――憎珀天の相手を蜜璃に任せ、本体を探す。
それが、勝つために必要なことだった。