第7章 刀鍛冶の里へ…
蛍が刀を抱えて走り去ったあと、飛和と炭治郎は顔を見合わせた。
「……相変わらずだね、蛍兄さん」
「はい……鋼鐵塚さん、本当に凄いですね」
「まあ、あれでも腕は確かだから。炭治郎の刀も、きっと凄いものになるよ」
二人はそのまま里へ戻る。
飛羽は昔から世話になっている刀鍛冶たちに声をかけられ、そのたびに笑顔で応じていた。
「飛羽、元気そうで安心したぞ!」
「遊郭で大変だったんだろ?」
「もう大丈夫! みんなのおかげだよ」
炭治郎はそんな飛羽を見て、嬉しそうに笑う。
「飛羽さん、里の皆さんと仲がいいんですね」
「昔からここにはお世話になってるからね。あたしの刀も、ずっとここで面倒見てもらってるし」
「なるほど!」
その後、二人は里を歩きながら、久しぶりにゆっくり話をした。
やがて甘露寺蜜璃とも合流する。
「炭治郎くん! 飛羽ちゃんも来てたのね!」
「蜜璃、久しぶり!」
「柱になった飛羽ちゃんにも会えて嬉しいわ!」
「ありがとう。でも、まだ柱になったばっかりだからね」
三人で他愛のない話をしていると、炭治郎がふと辺りを見回した。
「そういえば、時透さんは?」
「無一郎くんなら、どこかで鍛錬してるんじゃないかしら?」
「そっか」
炭治郎は特に気にすることなく頷いた。
その夜も、里は穏やかだった。
飛羽も温泉に浸かりながら、遊郭での戦いを思い返す。
「……今度こそ、ちゃんと休まなきゃね」
炭治郎もまだ何も知らない。
鬼の気配にも、迫り来る戦いにも――。
刀鍛冶の里には、束の間の平穏な時間が流れていた。