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一期一会【鬼滅の刃 不死川実弥夢】

第7章 刀鍛冶の里へ…


夕方。

飛羽は里の温泉で、偶然玄弥と顔を合わせた。

「…あ、玄弥?」

「……っ!飛羽さん!?」

玄弥は一瞬で顔を真っ赤にし、慌てて視線を逸らした。

「久しぶり。元気だった?」

「は、はい!」

「なんか顔赤くない?」

「暑いだけです!」

「温泉だからねぇ」

飛羽が笑うと、玄弥はますます顔を赤くした。
しばらく他愛のない話をしていたが、玄弥が意を決したように口を開く。

「……飛羽さん」

「ん?」

「兄貴とは……その……どういう関係なんですか?」

「実弥?」

「はい……」

玄弥は少し俯く。

「最近、兄貴が飛羽さんのことを気にしてるみたいだから……」

「そうなの?」

「……俺には、兄貴が何考えてるのか分からないですけど」

玄弥の表情が少し曇る。

「兄貴とは……あまり話さないんです。俺が話しかけても、突き放されるから」

「……」

飛羽は何も言わず、玄弥の話を聞く。

「だから余計に気になって……」

玄弥は顔を上げる。

「飛羽さんは、兄貴と…どうしたいんですか?」

「どうしたいって?」

「その……付き合いたいとか、好きだとか…」

飛羽の顔が少し赤くなる。

「…実はね。実弥のこと、好きなのかもしれない」

「……!」

玄弥が目を見開く。

「でも、まだ本人にはちゃんと言えてないんだ」

「……そうなんですね」

「実弥が昔、カナエさんを好きだったことも知ってるから。あたしを誰かの代わりにしてるんじゃないかって、不安になったりして……」

玄弥は少し考え込む。

「……兄貴は、そういうことを口にする人じゃないです」

「うん」

「でも……飛羽さんを見る時は、俺が知ってる兄貴とは少し違う気がします」

「……玄弥」

「俺には兄貴の気持ちは分かりません。でも、飛羽さんがどうしたいのかは……大事だと思います」

飛羽は小さく笑った。

「そっか……」

「……はい」

玄弥は再び顔を赤くして、慌てて立ち上がる。

「じゃ、じゃあ俺、先に上がります!」

「ふふっ。またね、玄弥」

「はい!」

玄弥が去ったあと、飛羽は一人で呟いた。

「……やっぱり、ちゃんと伝えなきゃな」

実弥への想いを、自分の言葉で。
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