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一期一会【鬼滅の刃 不死川実弥夢】

第5章 遊郭潜入!


その頃。

別の店へ売られた炭治郎は、懸命に情報を集めようとしていた。

そして伊之助もまた、別の場所へ潜り込んでいる。

それぞれの場所で、宇髄の嫁たちの行方を探る。

だが飛羽には、店へ入った瞬間から妙な違和感があった。

この店。

鬼の匂いがする。

ほんの僅か。

しかし、鬼殺隊士として鍛えられた飛羽の感覚は、その異変を確かに捉えていた。

「……善逸」

「な、何?」

「ここ……何かいる」

善逸の顔から、一瞬で笑みが消える。

「俺も、聞こえる」

二人は顔を見合わせた。

遊郭の華やかな灯りの下。

鬼の気配は、静かに二人へ近づいていた。
夜。

店の中では、女たちが忙しなく働いていた。

飛羽は客に酒を注ぎながら、さりげなく周囲を探る。

「……やっぱり妙だ」

隣で給仕をしていた善逸が、小声で答える。

「うん……女の人の匂いに混じって、鬼の匂いがする。それも……かなり強い」

「宇髄さんに知らせたいけど、勝手に動くのはまずいね」

飛羽がそう言った直後だった。

「飛羽ちゃん」

店の者が声をかける。

「今夜、お客さんが入るよ。粗相のないようにね」

「はいはい」

飛羽は笑顔を作る。

しかし、廊下の奥から聞こえた声に、表情が僅かに変わった。

「……あの部屋、誰が使ってるんです?」

「さあね。あんたには関係ないよ」

明らかに何かを隠している。

飛羽は酒を置き、善逸へ目配せした。

――今夜、調べる。

その夜。

店内が静まり返った頃、飛羽は一人で廊下を進んだ。

すると――。

「……誰?」

背後から、女の声。

振り返ったの目に映ったのは、青白い顔をした花魁だった。

その瞬間。

鼻を刺すような鬼の匂いが、濃く漂った。

「……なるほどね」

飛羽は腰の刀へ手を伸ばす…が…
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