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一期一会【鬼滅の刃 不死川実弥夢】

第4章 機能回復訓練。そして…


「……何だ、この気配」

煉獄が刀を抜く。

飛羽も構える。

月明かりの下、一人の鬼が姿を現した。

「やあ、炎柱」

――猗窩座。

飛羽の表情が凍る。

「……来た」

知っている。

この先に起こることを。

「煉獄さん!」

「分かっている!」

煉獄が前へ出る。

「竈門少年、飛羽、下がっていろ!」

「でも!」

「これは俺の戦いだ!」

飛羽は拳を握り締めた。

――絶対に、同じ結末にはさせない。

「煉獄さん……!」


炎と拳が激突する。

「煉獄さん……!」

飛羽は立ち上がろうとした。

「……っ!」

だが、身体が動かない。

魘夢との戦いで負った傷は深く、腕から血が流れ、脇腹にも激痛が走っていた。

「飛羽さん!」

炭治郎が駆け寄ろうとする。

「来ないで……!」

飛羽は震える手で地面を掴む。

「私は……大丈夫だから……」

――嘘だった。

足には力が入らない。

刀を握ることさえできない。

ただ、目の前で繰り広げられる戦いを見ることしかできなかった。

「煉獄さん……逃げて……!」

しかし煉獄は退かない。

「俺は……炎柱だ!」

猗窩座の拳と、煉獄の刃がぶつかる。

飛羽は唇を噛み締めた。

「……嫌だ」

知っている。

この先に待つ結末を。

「お願い……煉獄さん……」

立ち上がれない自分が、これほど悔しいと思ったことはなかった。

「……誰も、死なないで……」

月明かりの下。

は血に濡れた身体を引きずりながら、ただ二人の戦いを見つめていた。
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