第4章 機能回復訓練。そして…
蝶屋敷からの帰り道。
「絶対、師範なんて呼ばないから!」
「分かった分かったァ」
そんなやり取りをしながら屋敷へ戻った二人だったが――数日後。
「飛和! 任務だ!」
鎹鴉が騒がしく飛んでくる。
「無限列車……?」
飛羽は目を見開いた。
原作で起こる出来事が、ついに始まる。
「誰と一緒なの?」
「炎柱・煉獄杏寿郎!」
「……煉獄さん」
飛羽の表情が曇る。
この先に待っているものを、彼女は知っていた。
「おい」
隣にいた実弥が、飛羽の顔を見る。
「何だァ、その顔は」
「……ううん。なんでもない」
「嘘つけェ」
「大丈夫だよ」
飛和は笑ってみせる。
「必ず帰ってくるから」
実弥はしばらく黙っていたが、飛羽の頭を乱暴に撫でた。
「……絶対だァ」
「うん」
そして無限列車。
汽車の前には、すでに炭治郎、善逸、伊之助、そして煉獄が立っていた。
「飛羽さん!」
炭治郎が嬉しそうに駆け寄る。
「一緒なんですね!」
「うん。よろしくね」
煉獄が大きな声で笑う。
「飛羽! 君も同行するのだな!」
「はい、煉獄さん!」
「うむ! 頼もしい!」
汽笛が鳴る。
飛羽は列車を見つめた。
――ここから先は、知っている未来。
それでも。
「……今度こそ、変えてみせる」
飛羽は小さく呟く。
「煉獄さんも、誰も死なせない」
そして五人は無限列車へ乗り込んだ。
その頃、遠く離れた場所。
実弥は一人、空を見上げていた。
「……無事に帰ってこいよォ、飛羽」
列車が走り出す。
――無限列車編、開幕。