第3章 地獄の特訓と兄の襲来と…
『ん〜…』
飛羽が起きると辺りは真っ暗になっていた。
布団がかかっていたのはきっと…
『さてと…』
飛羽は縁側に座って酒を飲んだ。
『生き返るぅ〜!!』
完全におっさん化している……
恐らく、実弥は柱合会議の帰りに夜警と称して鬼を狩っているのだろう…
『夜警って言った日ってだいたい…腕に傷が増えてんだよなぁ…』
飛羽はそう言ってぼんやり浮かぶ月を見ていた。
『また酒飲んでんのかァ?』
実弥が帰ってきた…腕には傷…
『酒はいいですよ〜?』
『お前…酒飲める歳じゃねェだろうがァ…』
『まぁ、確かに?そこは突っ込んじゃダメなとこです。』
飛羽の言葉に呆れつつも実弥は飛羽の隣に座った。
『傷…化膿しちゃいますよ?』
飛羽は月を見ながら酒を飲みつつ言った。
『気にすんなァ…』
『気にします。』
『はァ〜…酒寄越せェ…』
実弥は飛羽から酒をひったくって1口飲んだ。
『あ〜あたしの酒…』
『那田蜘蛛山の件…よくやったなァ…』
『今褒めました?』
『さァな…やるかァ!!』
『なにを?』
『鍛錬に決まってるだろうがァ!!』
実弥はそう言って飛羽に木刀を投げた。
見事に掴んだ飛羽は
『酒の呼吸…漆ノ型・月見酒(つきみざけ)…』
『風の呼吸!弐ノ型 爪々・科戸風!!』
お互いの刀がぶつかり合う…
『やるじゃねェかァ…』
『一応、下弦とは言っても十二鬼月倒しましたんで?』
『間違いねェ…』
その後も打ち込み稽古をしていたが実弥の速さに追いついていく飛羽。
打ち込みの激しさを物語るように砂ぼこりが舞う…
『実弥さん?いつまで続けるんですか?』
『夜明けまでだァ…』
『ええ!?』
『手強い鬼が出た場合…日の光で焼き殺すって方法もあるだろうしなァ?』
『なんですかその殺れたらいいみたいな喧嘩殺法は…』
『生きて勝てばそれでいいだろうがァ。』
『間違いではないですけどね?』
飛羽と実弥はこんな悠長な会話をしながら打ち込みしているのが不思議だ。
こんな光景を見たら他の隊士は驚愕するだろう。