第15章 ダブリスの獣たち
早速私は、浮浪者と会った場所へと向かった。
彼がまだいるという確率は低いが、彼を知っている人はいるかもしれない。
路地裏で猫と戯れている老人を見つけ、浮浪者の特徴を伝えてみるも首を横に振るだけだった。
「ここら辺はそういう奴らがたくさんいるからな」
「そうですか。ありがとうございます」
数時間、聞き込みをするも収穫は一つもない。
そう簡単に見つかるとは思っていなかったが、手応えがないというのは精神的にきついな。
そろそろ戻ろうかな。
明日また聞き込みをしよう。
そう思い、お店に戻ろうとしたが。
「………あれ、ここどこ?」
聞き込みに集中するあまり、どこから来たかわからなくなってしまった。
迷子です。
思い出せるだけ来た道を戻るが、果たして合っているだろうか。
見たことあるような、ないような景色が広がるばかりだ。
まずい、本当にまずい。
電話ボックスを探そうにもどこに電話ボックスがあるかもわからない。
こんなことなら、アルフォンスくんと一緒に来ればよかった。
彼を犠牲にしたから、その報いとでもいうのか。
「ごめんなさい、アルフォンスくん。もう二度とあなたを囮になんてしません」
心の中で悔い改めていると、後ろから「さん!?」と天の声が聞こえた。