第15章 ダブリスの獣たち
「おじさん達が秘密を知っている人?」
「おお、知ってるぜ。色々とな」
「ボクもね、ボクの秘密を知りたいと思ってるんだ」
「ならば話は簡単だ。我々に付いて来い。おまえの知りたい事がわかるかもしれんぞ」
ガタイのいい男性がそう言う。
こんな簡単な口車に乗せられるほどアルフォンスくんはバカじゃない。
秘密を知っているっていうが、具体的な内容は一つも言っていない。
疑心暗鬼にさせて油断させるつもりだ。
アルフォンスくんに耳を傾けないように忠告しようと口を開いた時だった。
「でも、知らない人に付いてっちゃいけないって師匠に習ったよ」
心の中で拍手を送った。
イズミさんありがとうございます。
素直でいい子に成長しています。
「………おめーはいくつよ」
「14」
「14ったらもう一人で考えて行動できる年だろ?いいか。おめーもいっぱしの男なら自分の考えで動け!」
刀を持っている男の言葉を素直に聞くアルフォンスくん。
これがシグさんやメイスンさんなら、私もいいアドバイスだと感心するが、相手が相手だからまっすぐに受け止められない。
「"せんせいが"とかいつまでも言ってちゃダメだぞ!」
「そうか!自分で考えなくちゃね!」
「アルフォンスくん……!」
「そうとも!だから俺達と一緒に来い!」
男が言い終わると同時に、アルフォンスくんは男の顔を殴っていた。
その場にいる全員、アルフォンスくんが男の言葉に従うと思っていたから、驚いてしまった。
もちろん私も。
「自分で考えた結果……、おじさん達をふんじばって秘密とやらを訊く事にしたよ」
君は、簡単に騙されるような男ではありませんでしたね。
少しでも君を見誤ったことを許してください。