第14章 鋼の錬金術師
「おっと。デートの時間だ。あとはよろしく。ホークアイ中尉」
「はい」
「てめぇもダメ人間じゃねぇか!!」
この場を収められないと思ったのか、ただ単に面倒になったのか、大佐はそそくさとコートを羽織り始める。
ダメな大人の典型例を目の当たりにしている気分だ。
いや、目の当たりにしているんだけど!!
「鋼の」
カオス化したこの空間をどう切り抜けようかと考えていると、大佐の真面目な声が聞こえた。
「困った事や気になる事があったらなんでも言うがいい。私達が力になれる事もあるだろう。逆もまたあるかもしれんがな。その時はよろしくたのむよ」
急に真面目な声で真面目な事を言うものだから、面を喰らい大きく目を見開いた。
「大佐気持ちわるっ!」
「アンテナ燃やすぞ!!」
いつもみたいにぎゃあぎゃあと騒いで大佐は職務に戻ったけど、びっくりした。
まさか大佐からあんな言葉を聞くとは思っていなかったから。