第14章 鋼の錬金術師
ホークアイ中尉にこそっと聞くと「たまたまよ」と言ってくれたけど、この2人のおっさんを見てると将来が怖い……。
「そして私が焔の錬金術師、ロイ・マスタングだ」
オレが将来の事を考えていると、大佐が「あらためてよろしく」と挨拶をしてくれた。
そうだ、大佐もいるじゃん。
ハゲでもヒゲでもない国家錬金術師が目の前にいるじゃねえか。
ちょっと安心。
「いやぁ、我輩驚きましたぞ。12歳の小さな子が国家錬金術師の資格を取るとは」
「小さい言うな!!」
「悩みがあれば我輩になんでも頼るがよい!力になるぞ!」
「子供扱いすんなよ!」
アームストロング少佐は、どこまでもオレを子供扱いしやがる。
もう12歳だ。
国家資格だって取ったんだ。
子どもなんかじゃない。
「にしても。こんな子供に"鋼"などと、ずいぶんいかつい銘をくれたものよ……。右手、機械鎧か」
グラン准将の言葉に、執務室が少しだけ静寂に包まれる。
本当の事は言えないから、オレは精神鑑定の時と同じことを答えた。
「あー……、ほら。東部の内乱でね!」
「おお。そうか。イシュヴァール人にやられたのか?」
結構踏み込んだことを聞いてくる人なんだな。
試験官でさえ、それ以上のことは聞いて来なかったのに。