第14章 鋼の錬金術師
早速、合格したことをアルやウィンリィたちに伝えるため、軍の電話回線を借りていたら、ものすごい視線を頭上から感じた。
壊れたブリキのおもちゃのように顔をあげるとハゲで髭の生えたおっさん2人がオレを見下ろしている。
「どこかに電話を掛けるつもりだったのか?」
目つきの悪いおっさんが言った。
「か、家族に……」
「我輩共のことは気にするな。合格の電話をしたらよい」
ずっと笑っているおっさんが言った。
2人の圧に囲まれながら、オレはウィンリィの家に電話を掛けた。
本当はすぐに帰るつもりだったのに……。
電話に出たアルに国家資格が取れたことと帰るのが遅くなる事だけを伝えると、「では、行こうか」と引きずられるようにまた執務室に戻った。
帰らせてくれ……。
執務室に着くなり、ホークアイ中尉がおっさん2人の紹介をしてくれた。
ハゲでヒゲを生やして前髪がちょろんとしてるおっさんが、剛腕の錬金術師のアレックス・ルイ・アームストロング少佐。
ハゲでヒゲを生やして色黒で目つきが悪いおっさんが、鉄血の錬金術師のバスク・グラン准将。
「なに?この国ハゲヒゲじゃないと国家錬金術師になれねーの?」
オレ、髪の毛は生えてるけどヒゲは生えてねえんだけど。
将来、ハゲヒゲにならないと資格を剥奪されるとか?
最悪なんだけど。