第14章 鋼の錬金術師
――エドワード・エルリックside――
一週間後、オレは東方司令部に呼ばれた。
理由は簡単だ。
国家資格の結果報告が届いたからだ。
大佐のいる執務室に入るなり、
「おめでとう、合格だ」
なんて、軽く言われた。
盛大に祝えとまではなんないけど、もう少し、こう、なんか、なぁ⁉
まぁ、別にいいけどよ。
ぶつくさと文句を心の中で呟きながら、大佐と向かいのソファに腰かける。
「これが国家資格の証である銀時計。拝命証と細かい規約はこれだ」
読み上げるのは面倒だから内容は自分で確認しろ、と書類を渡す大佐は立派な給料ドロボーだ。
なんでこのサボり魔が大佐という階級なのか、本当に不思議でならない。
「と……。大総統もずいぶん皮肉な銘をくれたものだな」
その時、一枚の書類を見ていた大佐が呟いた。
「何?」
「いや。おめでとう。これで晴れて軍の狗だ」
「へぇ……。これが拝命証か。えらそーな資格の割にゃ、ペラい紙切れ一枚なんだな」
簡単に破り捨てられそうなものに、ある意味命を握られているんだもんな。
拝命証には、"鋼"を授けると書いてあった。
鋼……?
「国家錬金術師に与えられる二つ名………。君が背負うその名は―――鋼の錬金術師!」
「いいね、その重っ苦しい感じ。背負ってやろうじゃねーの!!」
振り返ることなく、前へ進んでいく。