第1章 暗闇 / 五条悟
「は…?え…?えっ…?だ、れ…?」
なつの言葉を無視して「まあ僕は見えてるんだけどね〜」と男はご機嫌な様子で付け加える。
声が近づいてきている気がする。
そして誰かがなつの寝ているベットに腰掛けた。
「改めておはよう、なつちゃん。いや、こんにちはかな?それともこんばんは?」
戸惑いと恐怖で怯えるなつをからかうように男はクスクスと笑う。
甘い珈琲の香りがふわっと香った、と同時になつの唇に柔らかい何かが触れて離れた。
「…っ!や、…!なに…!?」
「動揺してるトコロがかわいすぎてつい、えへ」
そして甘い珈琲の香りは離れていきカチャ、と何かを触る音がした。
なんの音…?
なつは拘束されている両手両足首を動かしてみる。
ある程度の可動域で鎖がピン、と張った。これ以上は動けない。
どうやら拘束が解かれたわけではないらしい。
カチャカチャと金属音が続いたかと思えば続いて聞こえてくる衣擦れの音。
______まさか。
「やだ…!!」
「あ!気づいた?なつちゃんてば察しがいいね!えっちな子だ」
「なつちゃんはね、今からこの暗闇の中で何も見えないまま僕に犯されちゃうんだ」
男はそう告げるとギシ、と音を立ててベットが少し沈んだ。