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堕ちて、求めて。

第5章 ピンク色 前編





ーーーーマンションの一室。



ここはなつの家では無い。
酒が回って思考回路がはっきりしないままシャワーを促される。

バッグに入っていたメイク落としシートを取り出すと脱衣所の洗面台の鏡を借りてメイクを落とした。


「ん」

「…あ、うん…あ、りがと…」

彼が着替えのTシャツをなつに渡した後に丁度使い終わったメイク落としシートを寄越すように手を差し出す。
なつが素直に手渡すと彼は何も言わずに受け取って脱衣所から出ていった。


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「ふぃー…さっぱり…」


シャワーを浴びたなつは渡されていたTシャツに袖を通した。
浴室を出た時には既に自分の着ていた服と下着は"おしゃれ着コース"で洗濯が回されていた。
ぼーっとしながら特に何かを考えるわけでもなく、期待するでもなく用意されていたドライヤーで髪を乾かして部屋に戻ると彼にコップに入った水を差し出される。


「俺も浴びてくる。そこに座って大人しくしていろ」

「あ、う、うん…」


こうして今水の入ったコップを持ち、ちびちび飲みながらソファーの上に座っている。
ぼーっとしていると少しずつ酔いが覚めてきた。


「…わたし、よく考えたら男の人の家でお風呂入って…!?」

冷静になったなつは今の自分が置かれている状況に顔がぶわっと熱くなるのを感じた。


濡れた桜色に染まった髪をガシガシとタオルで拭きながら彼が部屋に戻ってきた。
当たり前だがいつものバーテン姿ではない。Tシャツにボクサーパンツ姿。
ん?ボクサーパンツ?


「ちょ、ちょちょちょ!ズボン履きなよ!」
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