第9章 ただ堕ちてるだけ ※R18G
「わたしの、おいしいですか…?」
「ああ悪くない」
男は表情を変えずに短く答えると自身の肉の抉れた指を咥えてしゃぶって吐き出した。
すると関節の剥き出しになっていたグロテスクな指は傷の癒えた綺麗な指に戻っていた。
「!…わ、すごい…」
本当に傷を治すことができるんだと目を丸くするなつ。
「何を驚いている。自分の身体をよく見てみろ」
「へ…?」
男が先程まで舐めていた箇所を見るとあったはずの切り傷が無くなっていた。
舌も傷が塞がり腫れがひいている。
「あっ…えっ…!?」
「他も治してやるからじっとしていろ」
「ぁ…い、いや、そのままがいいです…」
「あ?」
「痕に残るぞ」
「いいんです…好きな人に付けてもらったモノだから…」
「…勝手にしろ」
男はふん、と鼻を鳴らしてそっぽを向くとなつの頭を鷲掴んでわしわしとぐしゃぐしゃに撫でた。