第3章 ブラックスパイダー
「俺の嫌いなものを"わざと"買ってきた罰を与えてやらんとなあ?」
「………えっ?」
煙草のこともバレていた。
バレて当たり前だ。
彼の今のお気に入りの銘柄を見つけたのはなつだったのだから。
(その時は素で間違えて買ってきた)
甘い香りを漂わせる彼の姿が見たかったなつはそのことを完全に忘れて浮かれていた。
いつの間にか彼はいつものぶっきらぼうな顔から見下すような、冷たく嘲笑を含んだ表情に変わっていた。
ああこの顔は。彼のスイッチを入れてしまった。
顔を引き攣らせてへへ、と乾いた笑い声を出しながら固まったなつの脚を強引にM字に開かせる彼。
露わになる白い内ももとつるりとした処理がされて毛の生えていない陰部。
「ちょ…っ!」
反射的にTシャツで陰部を隠すように引っ張って伸ばした。
彼は黙って再び煙草を咥える。
オイルライターを開ける金属音。ボッと火の付く音。
煙草を吸う呼吸音。
ふー、と吐き出される煙。漂う甘い香り。
そして唇から離された煙草は開かれたなつの内ももへ近づけられていく。