第3章 ブラックスパイダー
「え…まって!…や、だ…やだよ…ごめん、なさいっ…ゆるして……!」
「動くな」
内ももの、しかも陰部に近い場所。
煙草の先端が触れるか触れないかの距離で止まっている。
ジリジリと感じる熱さ。
怖い。怖い。怖い。
怖いのに内ももに近付けられた煙草に目が離せない。
「…あ…あ…まっ」
怖くて涙目になり彼を見る。彼の赤い目と目が合った。
その目はなつの怯える顔を見て狐を描いた。
――――じゅううぅぅ
目が合ったまま、躊躇いなく皮膚に押し付けられてすぐに離された煙草。
「ーーーっ!!!あづいっ!あづいあついあつい!!」
たった数秒間なのに熱すぎる。
なつは腰を引いて座ったままズリズリと逃げようとする。
彼が煙草を咥え、ズリズリと後ずさるなつをそのまま壁に追いやる。