第4章 初任務・風ノ国の要人ドロ!!
「オレ、砂隠れってはじめて~」
「昆虫の望みは薄ですね。しくしく…」
「お前ら、遠足じゃねぇんだぞ。」
シカクは、護衛任務の基礎知識について軽く説明した後、ドロの案内に従って風ノ国に向かった。
「ドロさん。いくつかルートがありますが、なるべく目立たない…木々の多い道を通って行きます。」
「ええ…私は非戦闘員ですから。皆様にお任せします。」
本当に腰の低い、礼儀正しい人だ。
となると、何故───
「ドロさんは、何故離婚されてしまったのですか?」
『カバネ、失礼だよ。』
もっとも、ここにいる全員が気になっていたことではあるが。
「いえ構いません…。もっとも、わざわざ聞かせる話でもありませんが…。」
「オレも気になる~」
「よくある話なのですよ。私、仕事で家を空ける時間が長いのですが、知らぬ間に男が…というやつです。
私と別れることはすぐ合意したのですが、親権で相当揉めましてね…。
私が不在の間、育児放棄に近い事案が認定され、親権は私に。元妻は接近禁止という結果になったのですが、『私が息子を奪った』と思っているのです…。」
「それであなた逆恨みしてると。」
「ええ…、私がもっと早く気づいていれば、息子にも迷惑をかけなかったのにと、後悔の日々です。」
カルタにはピンと来なかったが、大事にしない親でも親権を欲しがるらしい。
────ガサッ。
「鹿せんせー右に人がいる。」
「何人だ?」
「んー、2かな。忍じゃない、素人だよ」
「カルタ、確認を。」
カルタは、その宝玉のような瞳をゆっくり閉じる。
再び開けると、その瞳孔は薄く、瞳の周りには血管が走っていた。
『北西方向、500mです。』
「カバネ、ムクロ、ドロさんを護れ。カルタは俺と迎撃準備だ。」
────「来るぞ!」