第3章 下忍・アカデミー編
『まあ、こうなるよね…』
演習場の中心にいるシカクの鼻は、草木が焼け焦げる匂いを感じ取っていた。
合図の後、三人は何を言わずとも合流し、一旦は話し合いになったのだ。勿論、議題は「裏切り者は誰か?」である。
当然、三人ともアカデミーの同期である。
ので、シカクの言葉をそのまま受け取るなら、昨日の解散後にシカクがひと足早く受からせた人間がいるか、シカクにより別の合格条件が出され、残り二人を不合格にすることが合格条件として設定された人間がいるか…といったところか。
そしてどちらにしても、裏切り者筆頭候補はカルタである。
カバネもムクロも双子、同じ家に住んでいる。あの日、あの後に、シカクと取引出来たのはカルタしかいない。
「残念ですが…そういうことなので。」
「オレ一回、カルタと戦ってみたかったんだよね~」
ニヤリと、シンメトリーな顔が不敵な笑みを浮かべ、服の裾をくるくると肘上まで捲った。
ふたりのガッチリと固そうな腕には、何故か植物の蔦が絡みついている。
『お手柔らかに。』
その蔦が伸び、近くの木や地面に絡みついた。
カルタは次に起こることを知っている。だからこそ足裏にチャクラを凝縮させた。
ドンッ!
カルタのいたところに、巨木が意志を持ったように倒れ込み、また起き上がった。
更に、双子から栄養を吸い取るように、地面の草が伸び、カルタを捕まえようとグングンと伸び、まるで生きるジャングルだ。
『っ、流石に双子相手にこの地形はきついね…』
この演習場は森。
つまり空中以外は彼らの武器。
ワイヤーとクナイで何とか滞空し続けているが、それを刺す木ですら掌握されるのは時間の問題だった。
「逃がしませんよカルタさん!」
シュルシュル、と一気に伸びた蔦がカルタの腰を捕まえようとしたが、寸前に振り返ったカルタの起爆札で焼き払われた。
しかし、爆破と共に上がった黒煙は視界を狭くした。
「あはっ、隙あり~」
『しまっ───!!』